少子化だからこそ子供にお金の教育を!お金に困らない子供に育てる考え方

こんにちは。
名古屋の家計相談・子育て応援ファイナンシャルプランナーの近藤です。

今、お金の専門家として伝えていきたい子供とのお金の向き合い方に
ついてお伝えしていきたいと思います。

前回はすぐに始められる子供への金融教育の方法を記事にしました。
※子供の時から始めたいおすすめ金融教育法の記事はこちら

今回は社会問題になっている少子化問題から考える金融教育について
書いていきたいと思います。

今の日本の少子化の問題

少子化問題は、日本最大の問題と言えます。
政府も異次元の少子化対策という言葉を発するほど、これは深刻な状況なんです。

少子化とは、出生率が低下し、子供の数が減少することです。

この言葉が日本で最初に使われたのは1992年です。
意外と最近?ですね。

少子化が最近というわけではなく、日本では1970年代半ばから減少傾向があります。

2022年のデータが衝撃的でした。
年間の出生数がなんと80万人を割りました。

当初の予測よりも10年も早い数字ということです。

超高齢化社会もそうですが人口減少も大きな問題になります。

2022年は人口が78万人マイナスとなっていました。
山梨県や佐賀県の人口が1年でいなくなってしまったということです。

高齢化が止まらない日本において、減少率が増えていくことはやむを得ません。
その中で出生率が増えないことは本当に問題です。

これが異次元の少子化対策が必要とされる背景です。

少子化によってこれから起こる問題と子供のお金

労働人口減少による国の財源減少

実際に働く人が減っていくことで、税収が減ってくることは大きな問題です。
所得税、住民税など人口が減少すれば払う人も減ってしまいます。

これにより公共事業がどうなっていくのか?
公務員の報酬体系は?

色々な問題が出てきますね。

それを補うための増税も起こりうる話で家計にさらに厳しい状況になります。

労働人口については世界で見れば移民などの受け入れで対策をしている国もあります。

日本もそのような対策は近い将来必要になってくるかもしれませんね。

社会保障制度の問題と子育て世帯の負担UP?

日本は相互扶助(助け合い)を大切にしている国です。
皆さんが稼いだ給料から社会保険料というものがひかれています。

これはみんなで集めたお金で助け合いましょうというモノです。

具体的には5種類あります。

<健康保険>
医療に対するお金です。これがあることで医療費の3割負担であったり、
高額療養費制度といった大きな医療費に対して自己負担を軽減されています。

2003年までは2割負担でした。そこから3割負担へ

つまり財源が厳しくなれば医療費の自己負担が増えるということです。

<介護保険>40歳以上になると支払いが開始する介護保険料。
細かい制度はここではお伝えしませんが、
介護が発生した際にその負担を軽減してくれる制度です。

介護認定者数はこの20年で3倍になり、超高齢化社会そして長生き時代に置いて
今後さらに増加していくことが想像できます。

介護保険費用はこの20年で4倍以上になっています。

子育て世帯の皆さんもそうですが、それ以上に子供達には介護の問題は
さらに大きくなっており、その財源確保のために保険料が上がるのか?

制度ではなく自分たちである程度準備しなければいけないのか?

住宅資金、教育資金、老後資金の三大資金に加えて
介護資金が追加されることもあるかもしれませんね。

<雇用保険>
これは失業いた際の給付金や、育児休業などの手当てがわかりやすいと思います。
再就職のための職業訓練なども給付対象。

長く労働をするための保障ですね。

労働人口を増やしてなるべく継続的に働いてもらいたい願いがあります。

労働人口が減っていくことや移民などの体制などでそうなっていくのか?
男性の育休も増える中での財源の問題もありますね。

<労災保険>
就業中の怪我などで労働に制限が出た際の補償です。
事故にあってしばらく働けない際に給料がなくなってしまうことが内容に
国として守る補償です。

そして”年金”です。
これについては次にまとめます。

少子化による年金の問題。子供たちの時代の心配!

社会保障制度の中で、やはりどんな職種や境遇の方にも共通の大きな問題。
それが年金制度ですね。

老後資金として生活を支えてくれる年金
もちろん年金には障害年金や遺族年金もありますが
今回は老後資金という視点でお伝えします。

これは現役世代が、高齢世代を支えるという制度です。

制度がスタートした高度経済成長期は65歳1人に対して、
20歳~64歳の現役世代は9.1人で、胴上げ型と言われています。

2012年には2.4人の現役世代となり騎馬戦型。

そしてこれから1人で1人を支える肩車型へとシフトしていきます。

制度としてはみんなで支えることは不可能ですね。破綻です。

この制度を続けるなら、

年金保険料を上げること
受給額を下げること
受給時期を遅らせる(長く働く)

少子化を解消できないならこれしかないです。

しかし今の子供たちがそれを知ったうえで年金をどう考えるでしょうか?

どうせ払っても自分たちはさらにもらえないなら、
払う必要がないと考えてしまうかもしれませんね。

肩車型でもしっかり社会保障制度を継続できる仕組み作りが日本では急務。

社会保障を継続する上でも子供たちの負担は大きい

上記のように制度を継続するための財源をどうするか?
税収ををどうするか?

子育て現役世代ももちろんですが、今の子供たちはの時代は
消費税が上がり、社会保険料が上がり、物価も上がり・・・

今よりもお金がかかります。

そして年金制度も全く保証がないです。
肩車ではなく1/2人で1人の高齢者を支えるとなるとそもそも破綻です。

年金もなくなるかもしれない。

教育費、住宅費、老後資金、介護資金など今以上に
お金に厳しい時代を生きる子供たち。

きっと働き方や仕事も大きく変わってくるはずです。

私たち親世代も考えないといけませんが、
子供たちはそれ以上です。

だからこそ、今からしっかり金融教育は始めるべきだと思います。

高校の授業で始まった金融教育では”稼ぐ”は学べない!

2022年4月から高校での金融教育がスタートしました。
家庭科の授業とのことです。

今までなかった金融教育が成人前の学生に始まったことは、
日本において大きな進歩であると思います。

その金融教育の中身を見ていきましょう。

①家計管理とライフプラン

②使う

③備える

④貯める/増やす

⑤借りる

⑥金融トラブル

こんな項目です。高校生で増やす(投資等)の勉強をするなんて、
今の世の中で資産運用が当たり前になっている時代にはありがたい話です。

ただ実際に内容を見ていくと気づくことがあります。

これは”お金が手元にある”ことが前提の教育。
あるお金の守り方、管理の仕方です。

海外では普通に教育されている”お金を稼ぐ”という教育が、
日本では、自分でバイトをしたり就職をしてからでないと学べない。

そういうことなんです。

お金の稼ぐために考えることや、税金の仕組みについてなど。

しっかりそのための教育ができれば、お金に対する正しい考えをもって
高校生で管理と投資を学ぶことができます。

稼ぐということは家庭で伝えられる!

お金を稼ぐことの基本は家庭の中で学べるんです。
その一つが前回お話ししたおこづかいでの教育法です。

お金はどうしたらもらえるか?

答えは仕事をすることです。

ではなぜ仕事をしたらお金がもらえるのか?

お金は誰かの役に立つことや感謝されることの価値の対価なんです。

誰の役にも立たないことをどんなに頑張ってもお金はもらえません。

そう!とてもシンプルな仕組みなんです。

家庭の中での、家族の役に立ったり、喜ばせたりすることが
子供にとってとても大切な仕事であり、それに対する対価をしっかりもらえること。

役に立つ、喜んでもらえることをすることが仕事につながる。
稼ぐことにつながるということを家庭内のコミュニケーションから
ぜひ伝えてほしいんです。

きっと子供は目をキラキラさせて
ありがとうを言われる行動を探し始めます。

とっても素敵な教育だと思います。

小さなころからこの視点をもって、お金を得ることをわかってから
管理や増やすを学べたら最高ですね。

いつかすべてが学校教育で賄える時代が来るかもしれませんが、
それを実践できるのは家庭での教育ですね。

まとめ

今回は、日本の少子化という大きな問題から、
これから子供たちが生きていく特にお金に厳しい世の中への
記事をまとめてみました。

もちろん未来のことはわかりません。
でも今のまま、無対策で子供たちを大人にすることは
本当に苦しい時代に丸腰で挑んでいくのと同じです。

少しずつ、少しずつでもお金について考えること。
お金を稼がなくて生きていける人はいません。

お金を稼ぐ意味をしっかり自分で考えられること。
これが”生きる力”になると思います。

皆さんは子供がお金に困る人生にしたくないと
100人いたら100人答えるでしょう。

でもお金に困らないようにする教育をどうしていいかわからないんです。
自分たちが受けてきていないからです。

時代は変わります。

お金の話がタブーの時代から、国を挙げてお金を考えるという方針へ
変わりました。

そのメッセージを受け取れるかどうかで自分たちも
子供たちも人生がきっと大きく変わってしまいと思います。

まずは最初の1歩から
簡単なおおこづかい教育からスタートしてみてはいかがでしょう?

全ての子育て世帯がお金で知らないことで損をしない人生を!
これがRACの想いです。

100世帯あれば100通りの考え方や資産運用の仕組みがあります。

誰かの真似ではなく自分に合った内容を、自分で選びこと。

幸せな人生にはお金は必要です。
ぜひしっかり向き合うきっかけにしてください。